細雪 谷崎 潤一郎 著

細雪 谷崎 潤一郎 著

細雪 (下) (新潮文庫)

細雪 (下) (新潮文庫)

他の本を読みながらちょびちょび読んでたので、足掛け4ヶ月くらいかかったかな。本当は新潮文庫細雪じゃなくて、旧仮名遣いのが読みたかったので古本屋で角川文庫の昭和35年発行のを買って読んだ。
誰もが思うことだろうと思うけど、細雪は隠された美が好きな谷崎の作品らしからず、変な場面はでてこない。ストーリーもあってないような物だし(なくてある?)、登場人物の深い心理描写もないし、気楽に読める作品だと思う。じゃ、なんで読むんだ、という話になるけど、やはり谷崎の日本語の奇麗さが際立っていて、何となく読んでしまう。川端康成の小説にでてくるような変態はでてこないけど、感じとしては川端後期小説と似てるかも。ストーリーがあってない、というところだけかもしれないが。